道徳を流して

　遭難した。嵐の海の中，転覆する前に救命ボートの乗ってギリギリ生き延びた。気絶してたのか？　目を覚ますと嵐は過ぎ去り快晴の空だった。ボートには俺と猫，そして犬が乗っていた。
　漂流して数日が経った。
　我慢出来なくなった犬が猫を食い殺した。俺と犬は猫の血で水分を補給し，肉で空腹を埋めた。
　もう数日が経った。
　お互いとうとう我慢出来なくなり，犬が先に俺を襲ってきた。俺は抵抗し犬の首をへし折った。そして犬の全てを平らげて生き延びる事が出来た。
　数日が経った。目の前に船が通りかかって俺はギリギリで助かった。

　「それは本当の話しなんですか？？」
　「……本当の方がいいかい？　それともこっちの方がいいかい？」