友達薬

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僕には友達がいない。いつもひとりぼっちだ。そんな僕は、ある日、友達薬という薬を手に入れた。これは友達ができる薬らしい。僕は喜んだ。これで友達ができる。早速、友達薬を取り出して錠剤を飲んでみる。すると学校でも色々な人から声をかけられるようになった。僕はすぐにたくさんの友達ができた。僕はクラスの人気者になった。何をするにも、誰かが一緒にいる。とても楽しくなった。僕は次第に調子に乗り始めた。気が大きくなって、ついつい威張るようになってしまった。そして自分が気に入った子だけを集めたグループを作った。気に入らない子達は、のけ者にした。そんな時にのけ者グループになった稲葉君が言った。
「そんなことしてると友達なくすよ」
のけ者グループの負け惜しみだと思った。でも僕はお構いなしで続けた。気に入らない事があると、一人ずつグループから抜けさせた。そして僕の周りには、誰も残らなくなった。また僕は一人になった。
公開:23/03/10 08:28

富本アキユ( 日本 )

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・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
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ブラウン・シュガー
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