携帯灯り

携帯灯りという物ができた。従来の物より進化して、宙に浮いた状態で足元を主に照らしてくれるのである。両手が常に使えて夜道を歩く時に便利だと、高齢者や女性は特に好んで使った。
更に改良して防犯にも使おうとなった。スリや性的悪戯目的で近づいてくる者がいたら、灯りがその者の顔を照らし被害者に目撃させるのだ。一定の効果はあり、逮捕される者は増え同様の犯罪は減った。
しかし変装して犯行に及ぶ者もいた。また被害者が大人しい性格だった場合泣き寝入りすることもあった。
そこでもっと行動的な防衛機能を付けることにした。人が近づいてきたら、高速で灯りが周り人を近づけないようにするのである。
これも有効だったが近しい人や犯行目的でない人が近づいても、反応してしまうため驚いた人が飛び退いて車に撥ねられるといった痛ましい事件もおきた。
そこで今度はカメラ機能付きに変えた。だが悪人は改造して下着や顔を隠し撮りをした。