心柱

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町に遊びに行ってた烏が奥山に戻って来て、真っ直ぐ伸びた大木に言った。お前の先祖が心柱になっている寺が今度国宝になったぞと!それを聞いた子孫の大木は大層びっくりした。昔々烏の先祖は今度国宝の柱になっている大木が余りにも立派であり、憧れ毎日いつかあそこに住みたいなと見ていたそうな。
或日町の人達がやって来て、この木が一番良い、横には子孫の苗木も育っており問題ないからと、大木の木を切り倒し、それで町にお寺を建てたそうな。
烏の話を聞いてから数カ月後、町から人々が奥山にやって来て大木の子孫の木にこれは立派な大木だ。横には子供の苗木も育っており心配いらない、この大木を是非とも頂こうと切り倒し、喜び町の寺に運んで帰った。
その場所は偶然にも先祖の木が心柱になっていた国宝の寺であり、隣に造る塔の心柱として子孫の木も使われる事になった。
今ではご先祖と一緒に、寺に居れるのが子孫にはとても誇らしかった。
ファンタジー
公開:23/03/05 10:37

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