愛のキューピット

私は愛のキューピットだ。男と女の相性を見て愛の矢を放つ。私が重視するのは、嫌いな物の一致である。
好きな物が一致する者同士を引っ付けても、レベルの差や熱量の差も出てきて下手をすれば別れる原因にもなる。嫌いな物が一致するカップルの方が結束力も高まるし、話が盛り上がるから上手くいく。
しかし最近はネットなどで誰もが簡単に情報を手に入れることができるから、嫌いな物も大体みんな大差なくなってきているのだ。例えば高圧的な外国の政治家とか、不倫をするタレントとか、低給で人を雇う会社社長などである。
要するに感性や考え方も画一化されつつあるので、相性の良し悪しの判断もし辛くなっているのだ。
私なりに考えて性格よりも家や当人の財政状況を見ることにした。財政的に豊かな家の子供は自然と上品に育つので、そうした子供同士引っ付けた。
貧しい家の子供は擦れてくるので、そうした子供同士引っ付けた。
上手い方法だ。