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「流星雨はあるが、流星嵐は知らないだろう?1時間に100個以上の流星が流れれば流星雨。1時間に1000個以上流れれば流星嵐と呼ぶんだ」
星が大好きな彼が教えてくれた初めて聞いた流星嵐という言葉。そんな彼は、興奮気味に更に続ける。
「凄いだろ?まるで神様の悪戯だよね。その神様の悪戯がもうそろそろみられるんだ。実に34年ぶりなんだ」
彼は本当に星が大好きだ。
「ねえ。いつから星が好きになったの?」
「昔、幼馴染の女の子が天体望遠鏡を持っていてね。覗かせて貰ったんだ」
「女の子……」
私はちょっと不機嫌になりながら言う。しかし彼は、そんなことにも気づかない。星に夢中だ。
「ほら、もうすぐだよ」
そして一面の流星嵐が流れ出した。その光景に私は目を輝かせた。
「願い事めっちゃ叶うじゃん。何願う?」
「君と手を繋げますように。かな」
「何それ。小さな願い事」
私は笑いながら手を差し出した。
公開:23/02/24 09:43

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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