桜ソネット

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桜の季節になると、人は新しい出会いに期待する。それが運命を大きく変える事になるとすれば、桜は運命の植物という事になるだろう。
ソネットとは、十四行で出来た短い詩だ。この十四行に込めた想いは、やがて大きな運命を背負うことになる。
桜の詩を作った。春らしく、桜が見守る人と人の出会いや別れ、喜びや悲しみの感情。儚く過ぎていく時間を表現した作品だ。私には、これが精いっぱいだった。これ以上、桜に近づいてはいけない。桜は運命の植物であり、桜に近づきすぎると運命に翻弄されてしまう。だから私は歌を作る事で満足していた。しかし私は、鮮やかな桜に魅了されて、桜に触れてみたいという衝動に駆られた。禁忌を冒して触れてしまった。
私は桜になった。人々の出会いと別れを見守る役目。
私は桜になった。春を届ける風物詩となり、季節の象徴となる。
私は桜になった。子供たちの声が聞こえる。無邪気な笑顔は、未来へと繋いでいく。
公開:23/02/24 09:28

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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