笑う君の頬をつねるのが好き

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君は動物に例えると猫だね。
いつも自由に生きていて、気が向けば甘えてくる。僕が甘えてきて欲しい時には、全く甘えてきてくれないところなんか猫そっくりだ。
今日は何が食べたい?なんて聞くものだから、僕のリクエストに応えてくれるのかと思ったら、聞いてみただけって答える。それで結局自分の好きなメニューにする。まあこんなのは序の口で、君の気まぐれエピソードは数えるときりがないから、数えるのはやめておく。そんな君とも、もう結婚して六十年。お互い長生きしたね。そろそろどちらかがあの世からのお迎えが来てもおかしくない歳だ。お互いに冗談でお先にどうぞなんて笑って言い合えるのだから、僕は本当に良い人に巡り合えたのだと思う。猫のような自由気ままなで奔放な君の性格は、歳を取っても治る事はなかったけれどね。君に振り回された人生だった。ちょっと悔しい。
だから僕は、笑う君の頬をつねる。
でもそんな君が大好きだ。
公開:23/02/23 09:52

富本アキユ( 日本 )

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