心の読み取り

障害の重い人の心の内が分かるようになった。特殊手袋を嵌めてその人に手をかざせば、思いが分かるのである。自分で言葉を発することができない、もしくは発せられても適切に表現できない人に適用された。
今までは特殊な障害のある人は何を考えているか分からない、思いがお互い伝わらないといったもどかしさがあったが、察することができるようになったのは大きかった。これにより以前に比べ揉めることも減り、人間関係もよくなった。
これは人権侵害ではないかという意見も出た。それに賛同する声も多かったが、この方式を取り入れてない昔の方がはるかに虐待などの被害は多かったではないか、お互い救われているのだという意見の方が陽の目を見た。
それを応用して自分で病状や心理状態などの説明をするのが難しい人も、医師に読み取ってもらい適切な治療を受けることができた。周りの人も配慮するようになった。
以前より弱者に優しい世界となった。