建設的思考装置

建設的思考装置が発明された。犯罪者も悪い方に思考が傾いてそうなってしまったのだから、脳を装置にかけて建設的思考にチェンジしようという試みである。
例えば詐欺をしてでも金を稼ぎたい人は、合法的な手段でやろうと思考が変わった。殺人や暴力願望が強い人は、ミステリを書いたり格闘技をしようと変わった。性欲の強い人はピンク産業で活躍するようになった。頭のいい拘りの強い人は会社を立ち上げるようになった。装置にかかりエネルギーが有効活用された結果、犯罪は減った。
しかしそれだけでは手に負えない人もいた。性欲が強過ぎて犯罪に走ったり、エネルギーが少なくて引きこもりになる人もいた。
そこでエネルギー吸い取り注射というのも発明された。性欲を吸い取り馬に注入した。馬は名馬となった。
元気だけはある人のエネルギーを吸い取り、引きこもりの人に注入した。よく働くようになった。
労働力や税金を確保できるいい国となった。