恋

朝、目覚めるとリズミカルな包丁の音と味噌汁のいい香りがした。
僕は階段を降り、台所に向かう。するとそこには彼女が立っていた。
僕は「何をしているの？」と聞くと彼女は「あなたが風邪だと聞いたから急いで食事を作りに来たのよ。お粥もあるけど食べられる」と心配そうな顔で言った。
僕は「もう大丈夫だよ」と返す。
彼女は「良かった」と安堵の表情をした。
「ところで・・・」
僕はずっと気になっていたことを聞いて見た。
「確か僕は寝る前に入り口のカギを間違いなく閉めたはずなんだけど。ドアチェーンも」
「ああ、あれ。あなたと私の恋の邪魔したから排除したわ」と彼女は何事でもないかのようにさらっと言ってのけた。
「ああ、それから。あなたの家にこっそりストーカーが入り込んでいたから細かく刻んで燃えるゴミに出しておいたわ。キャッ、私って家庭的！！」
僕はまた気分が悪くなった。
「大丈夫だよ。私が看病してあ・げ・る」