絶対死刑

人を殺した者は必ず死刑とすることとなった。死刑は人道的に許されない、世界的にもむしろ日本のように死刑を認めている国の方が少数派だと批判の声は高かった。
だが懲役刑だと反省の色が全然無く、再犯する者も多い。死刑は冤罪の場合取り返しがつかない、刑務官も心に傷を負うともよく言われるが、それは話のすり替えとも言え冤罪の無いシステム、刑務官が心に傷を負わない方法を取ればいいとも言えた。
科学捜査を徹底的に進歩させ、冤罪を絶対に生まないシステムを作り上げた。死刑執行もロボットにさせることにした。
治安はよくなった。殺人などの凶悪犯罪者は激変した。
しかし中には死刑になりたいという理由で人を殺す者もいた。そういう者も死刑にはした。
だがそういう者には、ロボットがわざと執行を失敗した。あ、しまった痛いだけで死ねなかったね。また回復したらチャレンジしようねと言った。やがて愚かな真似をする者はいなくなった。