真のゴースト

私はピアノ講師として、子供たちにピアノを教えている。ろうの子供もいる。ろう者は音楽に全く興味が無いそもそも理解できないと思っている聴者も多いがそんなことはない。
ハンデはあるものの軽度の聴覚障害なら、ある程度までは身につけることができる。ダンスをしたり、作曲をする人もいる。
だいぶ昔だが、ゴーストの聴者がろうの作曲家を訴えた事件があった。私は加熱し過ぎな報道の方に違和感を覚えた。著名な人が本を出すと、多分ゴーストライターが書いたのだろうというのは半ば常識ではないか。著名な人は多忙だから仕方がない、障害者は心の清い頑張り屋さんでなくてはならないからイメージを壊すのはけしからんということだろうか。
ドラマなどで最近はろう者へのイメージも少しはよくなってきているようだが、あの事件の際のろう者は甘えている詐病はけしからんという糾弾には気味悪さを覚えた。
真のゴーストは人の心の中にあるのではないか。