街を歩けば

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休日に、次郎君は押上博士と一緒に街に出た。
二人は、顔にゴーグルのような、ARの“スマートグラス”をかけている。

「博士、これで都会でも、自然風景を感じられるわけですか」
「そう。君は鳥が好きだったね」
「はい」
「街のなかで、鳥に関わる何かがあれば、グラスに可愛い鳥の姿が浮かび上がるよ」

街を歩くと、いろんな鳥が見えた。
お店のバーゲン会場では、メジロが見えた。「めじろ押し、かな」
駅前の広場では、カラスが一杯。「烏合の衆、だな」

さらに歩き、二人は公園に来た。
すると、たくさんの鳥が静かに空に舞い上がり、群れをなして飛んで行った。

グラスを外すと、公園ではイベントのあとかたづけの最中だった。
催事の主催者や、音楽の出演者までが、皆でゴミを拾い、掃除をしていた。
次郎君は言った。
「立つ鳥、後をにごさず、というワケですね。人の心が鳥に見える。このアプリ、悪くはないですね!」
ファンタジー
公開:23/02/12 20:09
更新:23/02/12 22:49
AR 押上博士

tamaonion( 千葉 )

雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。

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