フシギ小学校

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その山の奥には、小学校がある。
ただの小学校ではない。妖怪たちが
人間をおどかすための勉強をしている学校だ。

ろくろっ首は、ふつーの姿をしていながら
一般の世界に溶けこみ、
踏切や信号機でその正体をあらわす。
つまり、「首を長くして待っている」状態。
小学生の悲しさ、
首があまり長くならず、おどかすまでにはいかない。

ひとつ目小僧は、サングラスをかけている。
夜にもサングラスを外さないので、
子どもたちがあやしんで、取り囲んでいくと、
「ばあ」
ひとつ目小僧は、グラスを外す。
しかし、小学生の悲しさ、
似合わないサングラスを
いぶかしんだ大人から、
「パーティ・ジョークだ」
と言われてガックリ。

そんなこんなで小学校時代は終わっていく。
妖怪たちの修行は、まだまだ続くのだ。
ファンタジー
公開:23/02/10 05:00
SSnote フシギ 小学校 妖怪 おどかす

たじま えりこ( 広島 )

カクヨムで『日々の事柄』を連載中。
2022年からエッセイストになるため修行しているが、
広島のサンモールで一部のエッセイが掲示されたことがある。
Novel Days では『Ingress――日常を冒険しよう』のPVが
13,000を突破している。

 

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