一行に込めた思い
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世界から紙が消えた。紙は金よりも貴重品となった。そんな世の中になったとしても、意外にも世界は変わらず回り続けていた。でもそれも長くは続かなかった。世界中で戦争が起こり、世界は荒れ果てた。ろくに食べる物もなくなり、餓死する人も増えていった。もういよいよ、世界は終わりを迎えるだろう。戦争の兵器のせいで、地上の空気は悪い。地下のシェルターへと逃げ込み、地下での生活が余儀なくなされた。私はそれでも懸命に明るく生きようとした。それが今、お互いを支え合って生きている人達の為にできる最大限のエールなんだから。
「お姉ちゃん。凄い物見つけちゃった」
「何を見つけたの?」
「これだよ」
そこには小さな紙の切れ端があった。食べ物でもないので、今となっては価値がない。
「凄いね。じゃあお姉ちゃんが魔法の言葉を書いてあげる。忘れないで。この言葉が世界を救うんだよ」
ここに書ける一言の思いを書こう。
<ありがとう>
「お姉ちゃん。凄い物見つけちゃった」
「何を見つけたの?」
「これだよ」
そこには小さな紙の切れ端があった。食べ物でもないので、今となっては価値がない。
「凄いね。じゃあお姉ちゃんが魔法の言葉を書いてあげる。忘れないで。この言葉が世界を救うんだよ」
ここに書ける一言の思いを書こう。
<ありがとう>
公開:23/02/08 09:11
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