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担任が、私に、山本くんへの夏休みの課題を
持って行くように言った。
例の、薄気味悪いニヤニヤ笑いを浮かべて。
山本くんの近所には、苺ちゃんがいたのに
なんで私が行かなきゃならないんだろう。
嫌で嫌でしかたなかった。
たんぼ道のそばを歩きながら、
この宿題を捨てていこうかと
何度も思った。
捨てていけば、担任がまた、ニヤニヤ笑いながら
私に課題を持って行かせるんだろう。
山本くんなんか、全然、なんとも思ってないって
担任に何度も言ったのに。
私は初夏の空を見あげた。
あの彼方へ飛んで行けたらどんなにいいだろう。
しかし私は人間だ。
自由には飛べない。
負けるもんか!
山本くんのところへ行ったら、
彼とおなじように
学校へは行かないって
先生に電話してやろう。
その時になって先生が後悔したって、
もう、遅いんだから。
持って行くように言った。
例の、薄気味悪いニヤニヤ笑いを浮かべて。
山本くんの近所には、苺ちゃんがいたのに
なんで私が行かなきゃならないんだろう。
嫌で嫌でしかたなかった。
たんぼ道のそばを歩きながら、
この宿題を捨てていこうかと
何度も思った。
捨てていけば、担任がまた、ニヤニヤ笑いながら
私に課題を持って行かせるんだろう。
山本くんなんか、全然、なんとも思ってないって
担任に何度も言ったのに。
私は初夏の空を見あげた。
あの彼方へ飛んで行けたらどんなにいいだろう。
しかし私は人間だ。
自由には飛べない。
負けるもんか!
山本くんのところへ行ったら、
彼とおなじように
学校へは行かないって
先生に電話してやろう。
その時になって先生が後悔したって、
もう、遅いんだから。
青春
公開:23/02/06 05:10
SSnote
少女
学校
宿題
カクヨムで『日々の事柄』を連載中。
2022年からエッセイストになるため修行しているが、
広島のサンモールで一部のエッセイが掲示されたことがある。
Novel Days では『Ingress――日常を冒険しよう』のPVが
13,000を突破している。
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