62人の姫と婚約パーティー

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62人の姫の中から王子様の婚約者を決めるパーティー。君はとても貧しい生活を送る平民の子であったが、私が見つけだした最高の女の子だ。君には素質がある。きっと王子様も君の魅力に気づいてくれるはずだ。
「そんな……私なんてとても……」
「今の生活を変えたいと思わないか?」
「変えたいです。でも……」
「だったら挑戦してみないか?」
そう言って彼女に最高のドレスと化粧を施した。私はパーティーと当日、彼女を見て確信した。
「とても綺麗だよ。これならきっと……」
そしてパーティーが始まった。だが叶わなかった。62人の中の頂点に立つには、流石に時間が足りなさ過ぎた。
「すまない。私の力不足が原因だ。君は何も悪くない」
「いえ、いいんです。とても素晴らしいひと時の夢を見る事ができましたから」
間違いなく、君は綺麗だった。たった一夜限りの、ほんのひと時の間だけだったけど、君は煌めいて輝いていた。
公開:23/02/04 09:21

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

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ブラウン・シュガー
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