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藤本誠道は戦が大好きだ。血わき肉おどる相手との戦闘がたまらない。
鉄のにおいと生臭い血しぶき、鼻がもげるような馬の体臭、汗のにおい。
しかし満月になると、藤本はなぜか山奥に行く。満月の藤本は、
武士ではなく、心優しい木こりとして、村人を助けているのだ。
木こりとしての藤本は、ケガをした動物にも
手を差し伸べるような人間だった。
その満月の木こりに、恋をした女がいた。
どこからともなくやってくる藤本の謎に魅せられ、
足元をじゃまする下草にもめげず、
女は木こりを追いかける。
朝日がさしこんでくる山奥で、
木こりはもとの藤本に戻る。
「ええい、じゃまだ!」
藤本が、女を蹴倒そうとしたそのとき、
木こりとしての藤本が目を覚ました。
「おゆうさん!」
女と木こりは、戦場を逃げだし、遠く山の彼方へと駆け去った。
鉄のにおいと生臭い血しぶき、鼻がもげるような馬の体臭、汗のにおい。
しかし満月になると、藤本はなぜか山奥に行く。満月の藤本は、
武士ではなく、心優しい木こりとして、村人を助けているのだ。
木こりとしての藤本は、ケガをした動物にも
手を差し伸べるような人間だった。
その満月の木こりに、恋をした女がいた。
どこからともなくやってくる藤本の謎に魅せられ、
足元をじゃまする下草にもめげず、
女は木こりを追いかける。
朝日がさしこんでくる山奥で、
木こりはもとの藤本に戻る。
「ええい、じゃまだ!」
藤本が、女を蹴倒そうとしたそのとき、
木こりとしての藤本が目を覚ました。
「おゆうさん!」
女と木こりは、戦場を逃げだし、遠く山の彼方へと駆け去った。
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公開:23/01/23 08:51
時代劇
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二重人格の武士
木こり
SSnote
カクヨムで『日々の事柄』を連載中。
2022年からエッセイストになるため修行しているが、
広島のサンモールで一部のエッセイが掲示されたことがある。
Novel Days では『Ingress――日常を冒険しよう』のPVが
13,000を突破している。
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