恋愛の経験

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おれは作家になりたかった。だがおれは女性とつき合った経験が全然無い。恋愛というのは物語の根幹を成すものだから、その経験が無いというのはハンデだろう。私は小説の神にお願いして、女性とつき合わせてもらえるようにした。
女性と遊ぶのは本当に楽しかった。小説はなかなか書けなくて苦しくなる時もあるが、女性といるといつも夢心地でいられた。だが神に呼び出された。
「何をやっているのだお前は?恋愛経験を積んでそれを小説にするとのことだったが、全然書いていないじゃないか」
「いやSNSとかは、やってますしこれから書きますよ」
「いや、そう言って言い訳して先延ばしにしてうやむやにしようとしているのだろう。要するにお前はやる気が無いということだな。もういい。こうしてやる」
気がつくとつき合っていた女性は、おれから離れて行った。それどころか不同意の行為として慰謝料を請求された。おれの心無い行為が駄目だったようだ。
その他
公開:23/01/21 23:31

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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