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暗い森の奥深くに立つ館。私はそこで魔法の研究に没頭していた。
そんな私の身の回りの世話をしているのがこの目の見えない男。こいつは私の魔法のモルモットだ。
私は病弱で森に捨てられていた赤子だったこやつを拾い、育ててきた。
怪我を治す魔法。病気を治す魔法。出血させずに切る魔法。薬の効きをよくする魔法。思いついた魔法をいくつも生み出しては試した。
そうして残すはこの目を治すのみとなった。
男は笑う。ついにご主人様のお姿をこの目に出来る、と。
男は語る。私の姿はきっとこうなのだろう。輝いているのだろう。と。
嬉しそうにする男に対し、私は冷や汗を流す。
何せ私の姿は男の語るものとは真逆なのだから。
男の夢を壊したくないなぁ…
私は「魔法の完成にはまだ時間がかかる」と男に告げ、魔導書の中に潜ませておいた自分磨きの本を読む。
こればっかりは魔法に頼れないからなぁ…
魔法使いは夢を守るのも一苦労である。
公開:23/01/17 20:50

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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