夢の話

実は僕、悪夢の愛用者である。おっと、先に言っておく。確かに悪夢の使用は基本的には禁止されている。
ただ、個人で楽しむ為の悪夢なら認められているのも事実。悪用されていないのなら罪には問われない。
とはいえ、あまり人に話せるような事じゃないから秘密にしておいてくれよ。
悪夢なんてどうするんだって？目覚まし代わりに使うのさ。
ほら、悪い夢を見て目覚めるとすぐに起きれるだろう？悪夢を見た後の二度寝って難しいだろう？
昔は遅刻魔だった僕が遅刻しなくなったのは悪夢のおかげなんだ。
それに逆夢効果もあって、悪夢を見た日は良い事が起こりそうな予感がする。
僕にとっては吉夢より悪夢の方が縁起がいい。
あと、僕は時々こっそり彼女にも悪夢を見てもらっている。
怖い夢を見て震える彼女をそっと抱きしめて安心させてやれば僕の株も上がるし、彼女が僕に惚れ直す事間違いなしさ。
これ、絶対に彼女には言わないでくれよ。