反省教育

反省教育を徹底させようとなった。非行に走ったり、いじめをする子が多いのは反省が足りないからだと思われるからだ。
子供の頃から何か悪いことをしたら、人前で謝らせるようにした。反省文を書かせて教師が納得するまで、何回も書き直させた。
啓発活動として教師の成功話も、子供に言って聞かせた。例え今が苦しくても将来花開くから素直に反省して、努力と忍耐を積み重ねなさい私もそうだったと口を酸っぱくして言い聞かせた。
子供の言い分は基本的に聞かなかった。それは言い訳であるし、逃げだからだ。そんな暇があったら、被害者や迷惑をかけた人のことを考えなさいというわけだ。
しかし何故か非行やいじめに走る子は、以前より増えた。これはまだ反省が足りないからだろうと、より反省教育を徹底させようとなった。
だが作文能力の優れた子や、人の顔色を窺うのが上手な子は増えたので、そちらの方面での活躍は期待された。