6
2

豆を植えると天まで伸びていき、それは雲まで届いたという。そんなおとぎ話の中の世界のような出来事があるのだとしても、高所恐怖症の私は、とてもじゃないが登るなんて発想にはならないだろう。よく冗談を言う友達が空豆を植えたら空まで蔓が伸びていったなんて言っていた事を思い出した私は、まあ試しにと思って空豆を植えた。すると本当に生えてきてしまったものなのだから、どうするべきかと悩んでいた。雲の上には、巨人が住んでいて、お宝が沢山あるんだけど、よく考えたらそれは巨人の物だし、盗んだら窃盗だ。巨人が怒るのも無理はない。いや、なら平和的に巨人と仲良くなれないか。友好的な関係になれば珍しい物のひとつやふたつ、贈り物として頂けるかもしれない。そっちの方が健全だ。だがその前にこの空豆に登らなくてはならない。代わりに友人を行かせた。しかし友人は帰ってこなかった。巨人に食べられたのか。それとも向こうが気に入ったのか。
公開:23/01/09 08:40

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

https://youtu.be/frouU2nCPYI

・魔法のiらんど大賞2021小説大賞。大人恋愛部門「彼女の作り方」が予選通過

〇サウンドノベルゲーム版作品(無料プレイ可)

ブラウン・シュガー
https://novelchan.novelsphere.jp/38739/

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容