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これは夢だ。だって俺は子どもの姿だし、食卓には母の料理が並ぶ。
スープからは湯気が上がっている。口にするととても美味しかった。
俺はいつからこの美味しいスープを口にしなくなったのだろう?
反抗期、「そんなマズいもん誰が食うかよ!」と母が作ってくれた料理に俺は手をつけなかった。
スープが好きだなんて、子どもっぽい自分を否定したかった。それに母を巻き込んでしまった。
今では料理ではなく、後悔しか残っていない。
熱々のスープを何度も口に運ぶ。
「そんなに急いで食べなくても、もう少し冷まして食べたら?」
母の優しい言葉に俺は首を横に振る。これが夢なら料理より先に目がさめてしまうかもしれない。
母が俺の頭を優しく撫でる。
「いつでもおいで。美味しい料理作って待ってるから」

目が覚めた俺は夢の記憶を頼りにスープを作り始めた。
寝たきりの母にスープを差し出すと、母は夢と同じように俺の頭を撫でてくれた。
公開:23/01/11 19:39

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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