私を迎えに来た天使たち

もう１０日以上…何も食べていない私は死を覚悟した。瞼は開いているのに、目の前が真っ暗だ…
そんな私に光が舞い降りた。天使が迎えにやってきた。
エンゼルクリーム、エンゼルフレンチ、エンゼルショコラ、エンゼルクリーム…どれも美味しそう。
私は迎えに来た天使に手を伸ばし、口へと運ぶ。甘い。美味しい。
ドーナツを喉に詰まらせ、あわや窒息しそうな私をエンゼルラテが救ってくれた。これも甘い。
一気に飲み干しては、再び私の周りを飛び交う天使を捕まえて食べ尽くしていく。
天使は逃げようとしない。むしろ、食べられる事が本懐だと言わんばかりに私の口へと飛び込んでくる。
私は勢いのままに天使を全て食べきった。私は運がいい。迎えに来た天使に命を救われたのだから。
そんな私を見てエンゼルフィッシュが光を引き連れ天国へと戻っていく。私はそれに手を伸ばし、何かを掴んだ。
てのひらの中、金のエンゼルが１枚、収まっていた。