午後六時からの恋人
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星が瞬くこの夜に、君と出会えてよかったと心の底からそう思う。
「ねえ、悠真」
不意に彼女が口を開いた。
「ん?」
「また……こうやって二人でお話ししようね!」
そう言って彼女は笑った。その笑顔は夜空に浮かぶ満月よりも眩しくて──僕は目を細めた。
「ああ、もちろんさ。約束するよ」
僕の返事を聞いて、彼女の顔にはさらに明るい笑みが広がる。
そして僕らはどちらともなく唇を重ねた。
──それはとても甘くて優しいキスだった。
翌日、いつも通りの時間に登校すると、教室内には既にクラスメイトたちの姿があった。僕は自分の席へと向かいながら、何気なく窓際の一番後ろの席を見る。そこには、すでに登校していた結野嵐子が座っていた。僕は少し迷ったが、勇気を出して彼女に挨拶することにした。
「おはよう」
「…おはよう」
彼女は、二重人格だ。人格が入れ替わるタイミングが午前と午後の六時なのだ。だから僕らは、朝は他人だ。
「ねえ、悠真」
不意に彼女が口を開いた。
「ん?」
「また……こうやって二人でお話ししようね!」
そう言って彼女は笑った。その笑顔は夜空に浮かぶ満月よりも眩しくて──僕は目を細めた。
「ああ、もちろんさ。約束するよ」
僕の返事を聞いて、彼女の顔にはさらに明るい笑みが広がる。
そして僕らはどちらともなく唇を重ねた。
──それはとても甘くて優しいキスだった。
翌日、いつも通りの時間に登校すると、教室内には既にクラスメイトたちの姿があった。僕は自分の席へと向かいながら、何気なく窓際の一番後ろの席を見る。そこには、すでに登校していた結野嵐子が座っていた。僕は少し迷ったが、勇気を出して彼女に挨拶することにした。
「おはよう」
「…おはよう」
彼女は、二重人格だ。人格が入れ替わるタイミングが午前と午後の六時なのだ。だから僕らは、朝は他人だ。
公開:23/01/04 09:02
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