前歯消失事件

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ある朝起きて鏡を見ると、前歯が消えていた。
「うわああああ!?なんで!?どうして!?」
俺は悲鳴を上げた。そんな馬鹿な。どこかにぶつけて欠けたわけでもないし、痛みもない。ってか、そもそも、前歯って消えるものなのか!?
パニックになって右往左往していると、母親が部屋に飛び込んできた。そして俺の顔を見るなり、「あーっ!」と叫んだのだ。
「母さん、どうしよう!前歯がないんだ!」
「朝っぱらから何を訳の分からない事を言ってるの。前歯がないなんてそんなこと……」
「ほら!!」
俺は母さんに歯を見せた。
「ないわね。あんたどこかにぶつけたんじゃないの?」
「ぶつけてない」
「とりあえず警察に行きなさい」
「は?警察?そこは病院だろ?」
「これは前歯消失事件だからよ」
そう言って俺は、なぜか警察に連れていかれた。
「これは事件ですね。いいでしょう。捜査員100人を導入して捜査しましょう」
大事になった。
公開:22/12/30 08:25

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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