幸せ語り人

幸せ語り人というキャラが新たに生まれた。プレゼントを子供に届けるのはコストも時間もかかるので、話だけ届けようとなったのである。
「君が今住んでいる土地は先住民を追い出して君たちの先祖が強引に奪った土地なのだよ。先住民を火炙り、拷問、八つ裂きなどの方法でほとんど根絶やしにしたのだよ。それだけ君たちの先祖は自分たちの種族に誇りを持ち、他の種族を憎み適者生存の掟に従おうとしたのだよ」
「ふーん、ぼくたちは選ばれた人種なんだね」
「そうだよ。犬が腹を空かせていたら先住民の赤ん坊を取り上げて、犬に食べさせたこともある。犬も敬ってきたのだよ」
「面白い話だね。それが幸せということ？」
「そうだね、人は他人の不幸を見て自分の幸せを確認するからね。幸せは元は手枷を嵌められた囚人が、殺される人よりはマシだなと思ったというのが語源だからね。君たちも辛い時には他の人を苛め差別し、優越感を満たしてくれたまえ」