診断マシン

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増え続ける老人、病人、減り続ける若者といった諸問題で保険組合は崩壊寸前である。
窮余の一策として、各家庭に一台ずつ診断マシンを配ることにした。先行投資は痛いが、それで病人を減らそうという目論見である。
個人個人にマシンが診断をし、食生活や運動療法など事細かな指示をした。中には面倒臭がって、指示に従わない人もいた。しかしそういう人は医師に見抜かれるシステムになっており、病気になっても保険適用はされず十割払いとなり罰金も取られた。
それじゃたまらんと、ほとんどの人はマシンの指示に従うようになった。管理されているみたいで嫌だなと多くの人は思っていたが、診断は適切だしそれで健康になる人も多かったから、案外ありがたいことだなと感謝する人も増え始めた。
長く使っていると、家庭円満メソッドというのも使えるようになった。老人や重病人を安らかに天国に送る方法というのを教えてもらえた。保険組合は持ち直した。
その他
公開:23/07/08 16:40

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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