ダイヤモンド探索隊

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 とある森に、時価1億ドルとも噂される巨大なダイヤモンドの原石が3つ眠っているとの情報が入った。
 噂を聞きつけた日本、中国、米国の3カ国が探索隊を組み、各々が探索を開始した。
 まず初めに原石を見つけたのは中国だった。最新鋭の機器と人海戦術を駆使し、わずか半日で発見した。
 次は米国だ。爆撃機を繰り、空から焼夷弾の雨を降らせ、森を焼き尽くした。その後、焦土と化した森に地上部隊を送り、あっさりと原石を見つけた。
 最後は日本。6億円を使い、PRと探索を外資企業に委託した。途中、用途不明の2000万円が地方の中小企業に送金されたり、送金を促したとされる議員が変死体で発見されたりなどの騒動もあったが、なんとか原石を見つけることができた。
 しかし、探索隊が日本に帰還した頃には、大人一人分はあろうかという大きなダイヤモンドは、何故だか赤ん坊の握り拳ほどのサイズにまで削られていた。
その他
公開:23/06/21 18:20

赤井夏

アカイナツではなくアカイカです。
 

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