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たまっていた仕事を片付けていたらすっかり遅くなった。周りを見回すとみんな帰ってしまった。オフィスに残っている者はいない。煌々と明るい部屋にたった一人で椅子を引いてパソコンを落とし壁のスイッチをオフにするとオフィスは真っ暗になる。ところどころに青や赤の光が点々とするのはハードディスクやプリンターなどのLEDがついているのだろう。黒い海に浮かぶ小舟の火のようだ。
部屋を出てエレベーターの前で待っていた。深夜の高層ビルの38階。フロアの明かりが冷たい。やっと来た。ドアが開く。誰もいない箱に入る。ロビー階のボタンに触れる。ドアが閉まって降下をはじめる。ふと妙な臭いが気になる。香水の残り香のような、誰か乗っていた?香水にしてもいい香りではない。不快だ。エレベーターが下がるにつれて臭いが強まる。香水というより汚物の臭い。ぐんぐん下がって強烈で醜悪な臭い。息苦しく耐えられない。何なのだこのエレベーター!
部屋を出てエレベーターの前で待っていた。深夜の高層ビルの38階。フロアの明かりが冷たい。やっと来た。ドアが開く。誰もいない箱に入る。ロビー階のボタンに触れる。ドアが閉まって降下をはじめる。ふと妙な臭いが気になる。香水の残り香のような、誰か乗っていた?香水にしてもいい香りではない。不快だ。エレベーターが下がるにつれて臭いが強まる。香水というより汚物の臭い。ぐんぐん下がって強烈で醜悪な臭い。息苦しく耐えられない。何なのだこのエレベーター!
その他
公開:23/06/24 19:02
2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。
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