イマジナリーフレンド
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マイちゃんには親友がいる。ただ、両親にその姿は見えない。親友の女の子は肌が黒く、擦り切れた服を着ていて、聞いたことのない言語で話すという。それでも不思議と互いに言葉の意味は通じ合うらしい。
一人で誰かと会話し、虚空に向かって笑いかけるマイちゃん。最初、両親はその様子を薄気味悪く思った。が、それが『空想上の友人』という、幼い子供にはよく見られる現象だと知りホッとした。
ある日のこと、マイちゃんが悲鳴を上げて何もない空間を激しく突いた。驚いた両親にマイちゃんは、友人の頭の上に何か大きなものが落ちてくるのが見えたのだと説明した。
空爆による衝撃波で半壊した家屋の中に無事な娘の姿を見つけ、母親は安堵の涙を流した。母に抱きしめられながら、ニッキは言った。マイちゃんが突き飛ばしてくれたから瓦礫の下敷きにならずにすんだの、と。
それはいつもニッキが一緒にいるという、空想上の友人の名であった。
一人で誰かと会話し、虚空に向かって笑いかけるマイちゃん。最初、両親はその様子を薄気味悪く思った。が、それが『空想上の友人』という、幼い子供にはよく見られる現象だと知りホッとした。
ある日のこと、マイちゃんが悲鳴を上げて何もない空間を激しく突いた。驚いた両親にマイちゃんは、友人の頭の上に何か大きなものが落ちてくるのが見えたのだと説明した。
空爆による衝撃波で半壊した家屋の中に無事な娘の姿を見つけ、母親は安堵の涙を流した。母に抱きしめられながら、ニッキは言った。マイちゃんが突き飛ばしてくれたから瓦礫の下敷きにならずにすんだの、と。
それはいつもニッキが一緒にいるという、空想上の友人の名であった。
ファンタジー
公開:23/06/06 08:40
上限400字。
普通に書く。文字数オーバー。削る。まだオーバーしてる。さらに削る。
そんな作業も楽しいです。
よろしくお願いします。
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