こけし茶

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「てんさーん!お茶」
「おーい!お茶のテンションで呼ばないでよ」
台所に行くとお茶は無く、こけしのハナコだけ居た。
「お茶は?」
「わ・た・し。茶筒になりました。眉の上あたりを捻って下さい」
「なんでそんな脳みそがあるところから開く設定にしたの?肩のあたりとかこけしなんだからもっと良い位置あるでしょ…」
ハナコの頭を捻るとピンクのお茶が入っていた。
「あーあ、やっぱ寄せたんだ」
「酒で失敗した脳みそを良くするお茶です」
毎度、痛いとこをつく。
「飲んでください」
ハナコに言われたとおり、お茶を入れ注ぐと、美しい緑になった。ぐび
「美味しい」
「このお茶は茶の実さんが丹精こめて作ったお茶です。心が洗われるでしょ」
「なぜか涙が出るよ」ぐび
「お茶にコーティングしたピンクの粉は二度とアルコールが飲めない粉です。みりんもダメです。人生が瞬時にジ・エンドします」

「……結構なお手前で(号泣)」
その他
公開:23/06/01 21:12
茶祭り こけしのハナコ 旬なネタも盛り込む 茶の実さん結婚おめでとう!

さささ ゆゆ( 神奈川 )

最近生業が忙しく、庭の手入れが疎かな庭師の庭でございます。

「これはいかんっ!!」と突然来ては草刈りをガツガツとし、バンバン種を撒きます。

なので庭は、愉快も怖いも不思議もごちゃごちゃ。

でもね、よく読むと同じ花だってわかりますよ。


Twitter:さささ ゆゆ@sa3_yu2





 

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