予感

私は他人の予感を盗み見る”予感ニング”という特殊能力を持っている。
意識を集中させると相手の感じた”予感”が見えてくる。見えてくるのは予感だけで、何を考えているのとかは全く見えない。
変な能力で、使い勝手が悪そう…なんて思うだろう？実はそうでもない。
例えばクラスで一番の秀才の予感を盗み見る。
『この辺りはテストで出そうだな…』という予感を見ては、私もそこを勉強する。
するとどうだ！私も成績優秀者の仲間入りだ。
例えばクリエイティブな人の予感を盗み見る。
『このアイデアはきっとウケるぞ！』という予感を見ては、私もその創作物に挑戦してみる。
するとどうだ！私もアイデアマンの仲間入りだ。
とはいえ、この能力を十全に発揮するには私もその道で努力する必要がある。
予感なので外れる事もあり、良い能力とは言えない。
何より『あれ？もしかして今、頭の中を誰かに覗かれている？』と警戒される事が意外と多い。