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その日、俺は死神の気配を感じた。
悪い予感はしていた。仲間が盗みを働いている現場を何度も見られた。
闇に同化しやすい黒装束は、明るい場所だとその異彩さが目立つ。素早く逃げ隠れたところで誤魔化せるものではない。
仲間を見て、悲鳴を上げるや武器を振りかざす人間。
俺達は嫌われ者だ…殺されても誰も悲しまない。
俺は仲間に指示を出す。この隠れ家を捨てるぞ。
命あっての物種。こっちには女子供だっているんだ。逃げるなら早い方がいい。殿は俺が務める。
着の身着のまま、住処を出る俺達。
逃げ遅れた者がいないか確認を済ませる。罠にかかった仲間もいない。
最後に隠れ家をもう一度だけ振り返る。ああ…やっぱりだ…
白い煙とともに死神がゆっくりと隠れ家を闊歩する。あと少し判断が遅ければ、俺達は全滅していたに違いない…
死神の名はバル。人間はその仕事っぷりに敬意を示し”バルさん”と呼ぶ。
奴は俺達、ゴキブリの天敵だ。
公開:23/05/30 21:02

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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