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紫陽花の名所でもある鎌倉で、紫陽花信号の導入が始まった。
曇天、降り続く雨、気圧の変化。梅雨時は、これらの要因でメンタル不調を訴える人が年々増加している。そこで、日常風景に癒しをとの観点から、紫陽花の「色が変化する」という特性を生かした信号が開発された。
起動前の紫陽花信号は、白い紫陽花が三つ横並びになっている。そして、交通量を感知するとAIが判断し、進めなら向かって左が青、注意なら真ん中が紫、止まれなら右がピンクに変化する。
全国での導入は混乱も予想されたので、まずは紫陽花の名所の一つである鎌倉が選ばれた。最初は色々な意見も出たが、季節を問わず咲き誇る紫陽花信号によって市民の幸福度も上がり、信号目当ての観光客も増えた。
良い事尽くしに思える紫陽花信号だが、開発者の頭を悩ませる問題もある。メンテナンスを怠ると、紫陽花の元の性質から酸性雨の影響で、信号の色が全て青に染まってしまうという事だ。
その他
公開:23/06/01 08:57
更新:23/06/01 09:00

ネモフィラ(花笑みの旅人)( 気の向くまま )

読んでくれてありがとう!

寒い季節になったから、気が向いた時にふらりと立ち寄ってゆるーく投稿しています。

 

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