シーチキンマヨのおにぎり

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「それ好きだね」
佳代が私の持っているシーチキンマヨのおにぎりを指さして言った。コンビニで買える普通のおにぎり。
「美味しいじゃん」
「私は鮭のほうが好き」
「それは佳代の好みでしょ」
最後の一口を口の中に入れる。普通のマヨネーズとちょっとだけ普通のシーチキン。普通のご飯にちょっとだけパリッとした海苔。
「普通なのに、どうしてこんなに美味しいんだかね」
「企業が作ってるから?」
「そこに愛はないでしょ」
「CMみたいなこと言わないでよ」
佳代と二人で笑い合う。
「あ、もう男子がサッカーしてる」
「元気だねー」
校庭で健気にボールを追いかける五人の男子。
「元気だね」
「おばあちゃんじゃん」
「言ったな、コノヤロウ」
「ちょ、待って、おにぎりの袋」
「あ!佳代、取って!」
飛ばされそうになるおにぎりの袋を佳代が取る。
「シーチキンマヨの呪いだ」
「勝手に作るな」
青春
公開:23/05/31 22:35
初投稿 青春 JK

斑屋 飴

斑屋 飴(まだらや あめ)です
小説家を夢見る高校生です
勉強の合間にまったり書いてます

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