未来の世界

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 その老博士は、タイムマシンを開発した。博士の頭の中を、これを金目のことに使おうという考えがよぎった。しかし、余生の短い博士は、未来見物に行く事にした。
「これでざっと百年後じゃな」
 タイムマシンを起動し、着いた百年後の世界は、荒れ果てていた。木々は枯れ、地面はひび割れ、ビルと思わしき建造物は死んだように崩れていた。博士は絶句した。
 すると突然、今までの景色が霧のように薄れ、奥には生き生きとした未来の建造物が立ち並んでいるのが見えた。博士が腰を抜かして立てないでいると、声がした。
「SFサバイバル映画の撮影は完了しました。お疲れ様でした」
SF
公開:23/05/28 11:20

BookShrine( 関東 )

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