超能力捜査官

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おれは超能力捜査官だ。おれの能力は変わっていて、証拠を作り出すことができる。
実際の事件でドラマのように犯人を追い詰める、動かぬ証拠が出てくることはあまりない。だから建前は証拠至上主義だが、どうしても自白の引き出しと犯行文章作成に偏ってしまう。
だがそれだと証拠不十分で釈放になったり、裁判で負ける恐れもある。そこでおれが決定的な証拠というのを超能力で作り出すのだ。
冤罪の危険だってあるだろうと言われたら、それは否定できない。だがそれは今までの捜査手法だって同じことだ。
超能力で犯人を割り出せばいいだろうと思われるかもしれないが、おれにそういった能力はない。仮に犯人を割り出せても証拠がなければ逃げられるから、おれのような能力の方が貴重とも言えた。
これ以上警察や検察の威信を傷つけるわけにはいかない。確固たる証拠があれば被告人や弁護士が何を言おうが勝てる。おれのような存在は必要悪かもしれない。
その他
公開:23/05/27 00:19

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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