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人は誰しも待つのが嫌いだと思っていた。だけど今流行りの(待ち人倶楽部)に通う人達は違うらしい。
スマホ全盛期の昨今。中には敢えて手紙や固定電話で、近況を伝えあったり待ち合わせをしたりするのが好きな人達がいる。それが待ち人倶楽部を利用する人達だった。
彼らはわざわざ(待つ)という時間を作り、それを楽しみだと言って会場に集まり共有しているという。
「あの人からの返事の手紙、早く来ないかしら。待ち遠しいけどこの時間が堪らないのよね」
「分かるなぁそれ。僕も15時に待ち合わせだけど、彼女来てくれるかな?緊張するけどこのワクワクが癖になるね」
沢山の(待つ)を共有する人達。倶楽部は大盛況で、会場は既に満員であった。それでも会場に入りたいと、外では列を作って待つ人達の光景が。
そこで待つ人達の声が聞こえる。
「早くしろよいつまで待たせるんだ」
「もう待ちきれないわ」
どうやらこの(待つ)は別物らしい。
スマホ全盛期の昨今。中には敢えて手紙や固定電話で、近況を伝えあったり待ち合わせをしたりするのが好きな人達がいる。それが待ち人倶楽部を利用する人達だった。
彼らはわざわざ(待つ)という時間を作り、それを楽しみだと言って会場に集まり共有しているという。
「あの人からの返事の手紙、早く来ないかしら。待ち遠しいけどこの時間が堪らないのよね」
「分かるなぁそれ。僕も15時に待ち合わせだけど、彼女来てくれるかな?緊張するけどこのワクワクが癖になるね」
沢山の(待つ)を共有する人達。倶楽部は大盛況で、会場は既に満員であった。それでも会場に入りたいと、外では列を作って待つ人達の光景が。
そこで待つ人達の声が聞こえる。
「早くしろよいつまで待たせるんだ」
「もう待ちきれないわ」
どうやらこの(待つ)は別物らしい。
公開:23/05/11 15:24
初めまして。昔から小説を書くのが好きでした。ショートショートの魅力に取り憑かれ、日々ネタ探しに奔走する毎日です。
小説のコンセプトは【ドアノブの静電気くらいの刺激を貴方に】です。
皆様、どうぞ宜しくお願い致します。
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