AIの導入

ある学校に理事長の許可を得て、試験的にAIが導入された。先生の至らない面を補おうという試みである。
例えばAIが生徒の顔色やキズなどをチェックする。そこで虐待やいじめの兆候が見られると先生が介入する。ロボが間に入ると生徒も面白くないだろうから血の通った人間の方がいいとなったのだ。
その他のことも全てAIの指示で先生は動いた。生徒には心を開いて話してほしいと先生は思うものだが、生徒なりの理由で心を閉ざしていることが多い。AIは焦らず気長に接しなさいとか、これは家庭に問題があります家庭のことをよく調べて問題があれば警察や行政に親を捕まえてもらいなさいと指示を出した。
その結果心を開いてくれる生徒が多くなり、家庭に問題がある場合も解決に導くことができた。
だが理事長はこんなことをしていては学校の偏差値が下がり、先生のサービス残業もますます増える。AIは勉強を教えるだけにしてほしいと国に報告した。