頭の冴えるパイポ

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佐山はネットで頭の冴えるパイポを買った。彼は自分の頭の良さや鋭さに自負を持っていたが、これを吸うといっそう優れてゆくのを感じた。
会社で、山田が咳払いをしていた。これは風邪をひいているのではなく、動揺を隠すためにやっているというのが丸わかりだった。佐山は白々しい咳払いは止めたまえと注意した。
野田という男が香山という女性の前で挙動不審な振る舞いをしていた。これは香山のことが好きだからだろうということを見抜いた。おれにはお見通しだから、さっさと告白して白黒つけろと野田を励ました。
だが全ては佐山の勘違いだった。咳払いをしていた山田は本当に風邪をひいていた。勝手にそう決めつけられた山田は傷つき気分を悪くした。
野田も香山のことが好きではなく、苦手なタイプだから挙動不審になっていただけで彼も気分を悪くした。
頭が冴えるというよりは思い込みが激しくなり、自惚れが強くなるパイポのようであった。
その他
公開:23/05/02 09:53

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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