戦争の無い地球

止むことがない戦争に人類は心を傷め、神に戦争を無くすためなら何でもするから何とかして下さいと頼んだ。
神も心を打たれ引き受けた。人間界から一切の武器を消した。鍬や鋤、包丁や石、乗り物など武器となる恐れのある物も全て消した。
これでは不便過ぎます生活していけませんと訴えても、何でもすると言ったではないか。お前たちは最初は平和的に使っていたとしてもすぐ戦争や殺戮に利用してしまう。元から絶たねば駄目だと神は言うので、人間も言葉を返せなくなった。
やむを得ず弱い動物や虫など食べて暮らすこととなった。娯楽も全然無くなり、気を紛らわすことは性行為くらいしかなくなった。
何か工具を作ったり科学的な技術や思想を発展させようとしても、神がすぐに危険だと物や思考を消してしまうので全然発展しなかった。
みんな幸せを感じることもなく早死にしていった。だが戦争は無くなり地球の自然は豊かになった。