2
2

子供の頃は、明日何が起こるかわからなかった。今は大体予想がつく。
出勤。急ぎの用件があれば対応。なければプロジェクトの続き。昼食。一時間休憩しても文句は言われないが、人目が気になるので食後のコーヒーを淹れたら早々に仕事。退勤。妻は先にパートから帰ってきて、夕食を作っている。
「あなた、実は…」
これも想定の範囲内。妻がこのところソワソワしていたのは気づいていた。多分そろそろ…
「赤ちゃんができたのよ」
「おめでとう!いや、ありがとうかな。親父とおふくろに報告しなきゃ」
「男の子でね、Aランクの遺伝子デザインを依頼したから数学、語学、スポーツ、どれも万能よ。ただ喘息が出るかもしれないから、気をつけて育てましょうね」
「ああ、そうだな」
子供の頃は、明日何が起こるかわからなかった。今は大体予想がつく。便利な世の中になった。TVをつけると、明日は人工気象変更装置が雨を降らせると知らせていた。
SF
公開:23/04/24 13:03

ガラマイヤ( 日本 )

読んでくださりありがとうございます。
小学生の頃、「世界中の本をぜんぶ読んでしまったら退屈になるから、自分でお話を書けるようになりたいな」と思いました。
僭越ながら、子どもの頃の夢のまま、普段はショートショート作家を目指して、2000字くらいの公募に投稿しています。芽が出るといいな。
ここでは思いついたことをどんどん書いていこうと思います。
皆さまの作品とても楽しく拝読しています。毎日どなたかが更新されていて嬉しいですね。
よろしくお願いしますm(_ _)m
*2020.2〜育児のため更新や返信が遅れておりますが、そんな中でもお読みくださり、コメントくださり本当にありがとうございます!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容