鉄と塩と薄れたグレープ

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あれから何時間経っただろう。
目的もなく歩いていた小道でひっそり佇む駄菓子屋を見つけた。十円で買えたガムを口に含み、じぐざぐに家に帰ろうとする。
また歩いていると、小さな公園があった。昔はブランコとベンチがあった家一軒分の公園。今は敷地内の端に塗装が剥げたベンチがあるだけだ。
ズボンに錆が付くのも構わず、腰かけた。友人と遊んだ場所の小ささに自分の成長を感じた。
バイト終わり、やっと最終面接まで進んだ会社からのメールが届いた。結果は、今後の活躍へ以下省略。
色々と用意してきた積もりだったが、結果には届かなかった。第一志望だけあって、最終まで進めたことは嬉しかった。
失敗という失敗もなく、スムーズに終わった面接に何かやってしまっていたのかと思う後悔が溢れる。そう思っても、もう終わったもので他の面接も控えている。気持ちを切り替えて次に行くしかない。
噛み締めたガムの味はやはり昔と違った。
その他
公開:23/04/08 21:46
分かってはいる、いるけども…

Hiro.K( 日本 )

あまり文章を書くのが得意ではないのですが、出来る限り投稿していきたいと思っています。
よろしくお願いします。

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