不思議な村

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山の天気は変わりやすい。登山をしている最中、大吹雪に見舞われた。
「これはまずいな……」
そう思いながらも急いで下山しているが、道に迷ってしまったようだ。最悪だ。俺はどうやら遭難してしまったらしい。むやみやたらと動き回らない方が良いか。それともとにかく歩く方が良いか。俺は歩く方を選んだ。黙々と歩いていく。そのまま進んでいくと、何やら村のようなものが見えてきた。良かった。助かった。そう思い、急いで村の中へと入っていく。
「助けてください。遭難してしまいました」
「よくこの村に辿り着けましたね。歓迎しますよ」
その村は不思議な事だらけだった。ずっと吹雪のままで、何日も何週間経ってもずっと吹雪のままだった。
「あの……この村は、どうなっているんですか?」
「ここかい?ここは時間の流れが止まる村なんだよ」
「ええ!?」
「つまりあんたが吹雪が止むまでの間、居座ろうと思っても一生止むことはないのさ」
公開:23/04/02 08:32

富本アキユ( 日本 )

カクヨムにも小説を投稿してます。
Twitterは@book_Akiyu

・SSG投稿作品1500作品突破

・作詞を担当
https://youtu.be/OtczLkK6-8c

・葉月のりこ様YouTubeチャンネル『ショートショート朗読ボックス』~ショートショートガーデンより~の動画内で江頭楓様より『睡眠旅人』を朗読して頂きました。

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ブラウン・シュガー
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