終着点

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家に帰ると、エッフェル塔の絵はがきが届いていた。

『美紗、元気か?君と別れて3ヶ月、僕は自分を見つめ直す旅に出ている。迷惑かもしれないが、パリの空を眺めていたら君のことを思い出した。それだけ』

2週間後、スフィンクスの絵はがきが届いた。

『美紗、たびたびごめん。ツキあっていた時、いつか海外旅行になんて話してたよね。だから、行く先々で君のことを考えてしまうのかな』

また2週間後、今度は万里の長城。

『美紗、これで最後にする。やっとわかった、やっぱり僕には美沙しかいない。もうすぐ日本に帰る。帰ったらもう一度会ってくれないか?』

一方的……。そう思っているとチャイムが鳴った。まさか?

「美紗、僕だ」

私も話したいことがある。思い切ってドアを開けた。

「美……紗?」

「あの、おそらく美紗さんは私の前に住んでいた方では?」

若い男と中年男、ふたりの間に気まずい空気だけが流れた。
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公開:23/03/31 21:45
プチコン

makihide00( 鳥取→東京→福岡 )

30代後半になりTwitterを開設し、ふとしたきっかけで54字の物語を書き始め、このたびこちらにもお邪魔させて頂きました。

長い話は不得手です。400字で他愛もない小噺を時々書いていければなぁと思っております。よろしくお願いします。

Twitterのほうでは54字の物語を毎日アップしております。もろもろのくだらない呟きとともに…。
https://twitter.com/makihide00

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