ガコン
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ガコン
新幹線の改札の目の前で、スーツケースがうんともすんとも動かなくなってしまった。
押しても引いても、持ち上げようとしてもスーツケースは動かない。
「どうして…」
額から汗が滴る。必死でスーツケース動かそうとしている私を、無関心そうに避けながら改札を通っていく人々。新幹線の発車まであと5分だ。
「あーら、かわいいスーツケースねえ。あなた、これからどこに行くの?」
見るからにお節介そうなおばちゃんが話しかけてきた。
「えっと…京都に…」
「旅行に慣れていなくて不安なのね。おー、よしよし。大丈夫よー」
スーツケースは撫でられるとスッと動いた。
「ありがとうございます!」
「良い旅をー!」
見るからにお節介そうなおばちゃん、ありがとう。
「よし行くぞ!」
ギリギリで新幹線のドアに駆け込んだ。
ガコン
手が離れ、スーツケースはホームに残された。
プシュー
無情にも新幹線のドアは閉まった。
新幹線の改札の目の前で、スーツケースがうんともすんとも動かなくなってしまった。
押しても引いても、持ち上げようとしてもスーツケースは動かない。
「どうして…」
額から汗が滴る。必死でスーツケース動かそうとしている私を、無関心そうに避けながら改札を通っていく人々。新幹線の発車まであと5分だ。
「あーら、かわいいスーツケースねえ。あなた、これからどこに行くの?」
見るからにお節介そうなおばちゃんが話しかけてきた。
「えっと…京都に…」
「旅行に慣れていなくて不安なのね。おー、よしよし。大丈夫よー」
スーツケースは撫でられるとスッと動いた。
「ありがとうございます!」
「良い旅をー!」
見るからにお節介そうなおばちゃん、ありがとう。
「よし行くぞ!」
ギリギリで新幹線のドアに駆け込んだ。
ガコン
手が離れ、スーツケースはホームに残された。
プシュー
無情にも新幹線のドアは閉まった。
公開:23/03/31 21:29
北海道出身です。
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