愛という舟

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友情という舟は天気のいい時は何人でも乗れるが、天気の悪い時は一人しか乗れないという言葉がある。愛情もそれと似ているのかもしれない。
フミオは母と仲がよくないながらも同居していた。そして彼にもカナコという恋人ができた。結婚することとなり、母と同居することになった。
最初は上手くいっていたものの、互いの嫌な面が目につくようになり対立するようになった。
フミオは母への鬱屈した思いもあったから妻であるカナコの肩を持つようになった。母に一人暮らしをしてもらうことにして、彼はカナコと新居を構えた。
カナコと一緒に乗る舟は新鮮だった。今までは母と一緒に舟に乗っていて自分の責任でこうなったと自分を責めていたが、そうとばかりも言えないと気持ちも楽になった。荒波の時もあったが何とか乗り越えてきた。
しかしフミオはマリという女性を好きになり、カナコを捨て一緒になることにした。愛情というのは残酷なものだ。
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公開:23/03/31 16:05

ぴろわんこ

少し変わった、ブラックな話が好きです。

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